平安五段 分解組手

第一動作〜第六動作(内受け、逆突き、鉤突き)

 第一動作 左方へ 後屈立ち 左内受け
相手の左追い突きを左内受けで受けます。もちろん二段受けです。
 受けと同時に相手の突き手を掴みます。

第二動作 左方へ 前屈立ち 右逆突き
相手の突き手を引き付けながら、前屈立ちとなり脇腹に右逆突きを入れます。

第三動作 正面へ 右足を寄せて閉塞立ち 右鍵突き
一般的には連絡動作として解説されている箇所でが、この部分にも意味があります。

後ろ足を前足に寄せ、右手で肩口や袖を掴んで引き寄せながら、相手の顔面に左フックを打ちます。
 あるいは、左手を首にかけて巻き込みながら投げます。

型の中には「受けて、当身を入れて、投げる」という流れがよく見られますが、この部分もそのパターンを踏襲しています。


 第四動作〜第六動作は、第一動作〜第三動作と重複するので省略します。
榕樹社より許可を得て「錬胆護身唐
手術(大正14年)」より船越義珍先
生の「頚環」を掲載します。

これが平安五段の分解の原型で
す。

 

 

 

 

 

 
 

第十二動作〜第十七動作
この一連の動作も、今まで明確に解説したものは無いようです。
 また、演武線も180度づつ変わるので、前後の敵を裁くように見えますが、動作を区切って演武する為に位置が変化しています。
 この分解も説明を受けなければ解らないでしょう。
榕樹社より許可を得て昭和13年発行の
「空手道大観」(仲宗根源和編集)にある
糸洲門下の城間真繁氏の分解写真を掲
載します。

「空手道の型と解説」と題して、主に平安
と思われるの型の解説を行っています。

その中で「引手蹴り」と題して、この平安
五段の第十三動作の解説と同じ方法を
説明しています。

「敵の手を握って左へ引きながら、右足
刀をもって敵の膝頭或は太もものところ
へ踏み込む」となっています。
 

第十二動作 正面へ 右前屈立ち 右追い突き
 ここで、左袖を相手が左後方より左手で掴み、引きつけます。

第十三動作 左回転し後方へ 騎馬立ち 下段払い
 引かれるままに、左足を軸に左回転をし、左手で相手の左袖を下から掴み、右膝を高く上げて右足裏で相手の膝の上に乗って右足で立ちます。左足は空中になります。

相手の左足は、相手が手を引いている為に、踏ん張らなければならない為に固定されていますので容易にできると思います。

そうすると、相手の顔面が自分の右腰の傍に位置しますので、右下段払いをして顔面に鉄槌を入れます。

第十四動作 騎馬立ち 左背刀
 型では下段払いとは180度反対の方へ背刀をしますが、この分解組手では、相手の左手を取っている為に、相手の膝から降りるとやはり正面に相手がいます。

相手の左手を右手で持ち替えて、左背刀を相手の顔面に入れます。

第十五動作 右煽り蹴り
 手を持ち替えて、右の煽り蹴りで相手の後頭部を蹴ります。

第十六動作 右肘打ち
 左手で引きつけて、脇腹に右肘打ち

第十七動作 交差立ち 裏拳
 相手の脇の下から裏拳かクロスアッパーを打ちます。


別法

 第十四動作 騎馬立ち 左背刀
 膝から相手の外側(アウトサイド)に降りると同時に、持っている左手で振り子のように相手を左方へ振り回します。
 相手は顔面に一発入れられている為に前につんのめるようにして出てきます。

第十五動作 右煽り蹴り
この煽り蹴りは省略します。

第十六動作 右肘打ち
 左手で引きつけて、脇腹に右肘打ち

第十七動作 交差立ち 右裏拳
 相手の脇の下から裏拳かクロスアッパーを打ちます。

 
第十八動作 右裏拳を上段へ
第十七動作のクロスアッパーの後、左手で相手の左手首を掴んだまま、右手を上に揚げながら、相手と反対方向(後方)を向いて、相手の肘関節(肩関節)を逆に取ります。

第十九動作 ジャンプ 交差立ち 下段十字受け
この動作は「相手が棒などで足を払ったときにジャンプして避ける」という解釈が一般的ですが、仮に棒をジャンプして避けるとすると、第十八動作の右手を高く上げ伸び上がる準備姿勢では高くジャンプできないので説明に無理があると思います。
ワンシュウ(燕飛)の型にもあるように、ジャンプをする動作は「投げ」を意味している場合があります。
この動作は、第十八動作に続き、相手を「逆手一本背負い」で投げるという解釈になり、投げた後に下段突きをして極めます。


第二十動作 後方へ 右前屈立ち 諸手受け
第十九動作で肘関節をうまく極められなくて、うまく投げられなかった場合は、相手が前へつんのめってきますので、クロスアッパーで仕留めます。

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